日常生活や読んだ本の感想等々。
累犯障害者 累犯障害者
山本 譲司 (2006/09/14)
新潮社
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鉄コンみてきたんだ。

よかったよー。
みてよかった。

アニメをみるのって結構久しぶりだったんですけどね、アニメはものすごく進化してんだな。
(最後にみたアニメって薦められてみたクレヨンしんちゃんの映画のDVDだ。まんまと泣いたけどな!)
なんかかっこよかったし。
内容知ってんのに泣かされてるし。
演出の緩急がよかった。
必要悪としての暴力(そんなもんあるのか)の描き方にもね、嫌悪を感じませんでした。
あの魚っちいクロシロのお顔も最後にゃかわいくみえてくんだからなぁ。
やられたー、って感じでしたね。

なによりよかったのがさ、声ね。
声優がすげい役に似合った声してた。
ネズミがねぇ、まんま!って感じでイカす。
うっかり平面の世界の人物に恋しそうになりましたよ。
あぶないあぶない。

しかし声って重要ね。
死んだ親父が、「 ぶ男のプレイボーイはいても声の悪いプレイボーイはいない 」と断言していたことがあったことをちらっと思い出した。
なんとなくうなずけてしまうのが不思議だよ…





今日の本は『累犯障害者−獄の中の不条理−』です。
なんつーかさ、世界には普通に生きてたら知りうることのない闇ってのがあるのね。
いくらノンフィクションの本とはいえ、鵜呑みにするほどまるっと信じたりなんかしないけどさ、
この本を読むまでこんな世界があるだなんて知らなかったよ。
無知の罪、って言葉を重く感じるね。
この本の中で障害者は健常者(つー言葉も嫌なもんだね。宮部みゆきの『竜は眠る』の中で、どんな根性がねじくれてても健常者とよばれる人間がいるのは納得しかねる的なことが書かれていたけれどもさ、そのとおりどうもひっかかる言葉だな。)に搾取され、殺される。
同様に障害者は障害者を搾取し、殺すのだ。


鉄コンのシロもさ、クロがいなかったらきっとすぐに殺されてたんだろうな。
人に、それから町に。

テーマ:ノンフィクション - ジャンル:本・雑誌

無名 無名
沢木 耕太郎 (2006/08)
幻冬舎
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さむい。

とうとうホットカーペットを出しました。
ついに湯たんぽを出しました。
寒さに負けた気がしてしまうよ!(体を甘やかしたら冬が越せなくなる、という恐怖心からなかなか暖房器具を出せずにいたのだよ。)

もうね、秋から冬っていや。
きらい。
生れ月の四月は肌寒いけど浮き足立ってて騒がしくて賑やかだからすき。
夕方になるとワクワクするような気分になる暑い夏もすき。
秋から冬、ってのは暗くていやだな。
とてもさみしい季節だと思う。



今日の本は沢木耕太郎の『無名』。
実は昨日この本について書こうと思っていたんですよね。
しかし冒頭で『深夜特急』のこと書きだしたら終いまでそれになっちゃったさ。
わはは。

この本は鬼籍に入った自身の父親のことを書いた本です。
読み終わり思ったのは、( あー、これを沢木耕太郎の父親が読んだらきっと恥かしがるのだろうな )ということだ。
無欲で透明な父親。
そんな彼の詠んだ句を集め、私家版として句集を綴る、というのが本の大筋だ。
自分の知らない若い時分の父親。
父の生い立ち。
子供の頃に接した父親の面影。
老い、みとるまでの僅かな時間。
そして死。
それが書かれている。
自身の親についてなにかを書き記す、というのはとても難しいことだと思う。
どんなに抑えようとしたって冷静な視線でありのままにとらえることなんてできないだろうからね。
なにかしらの感情がその文章の中に潜り込むよ。
でもその入り込んだ人間臭さに愛着を覚えてしまう。
泥臭さすらあるその感情こそが暖かさなのだと思う。



作中引用されるレイモンドカーヴー詩に死んでしまった父親を詠ったものがある。


Photograph of My Father in His Twenty-Second Year

October, Here in this dank, unfamiliar kitchen
I study my father's embarrassed young man's face.
Sheepish grin, he holds in one hand a string
of spiny yellow perch, in the other
a bottle of Carlsbad beer.

In jeans and denim shirt, he leans
against the front fender of a 1934 Ford.
He would like to pose bluff and hearty for his posterity,
wear his old hat cocked over his ear.
All his life my father wanted to be bold.

But the eyes give him away, and the hands
that limply offer the string of dead perch
and how can I say thank you, I who can't hold my liquor either,
and don't even know the places to fish?



“22歳の父の写真”というこの詩のとおりカーヴーの父親は10月に死んだわけではないらしい。
音もあるが、なにより幸福の記憶に満ちた6月に死んだという事実が父の死にふさわしくなく、陰鬱な10月こそがふさわしいのでそうした、とある。


しかし10月だって父親の死にふさわしい月だとは言えない。
なぜなら10月に死んだ父を持つ私は、父が桜の季節にでも死んでくれれば良かったのにと思っているからだ。
いや、たとえ父が4月に死んだって同じだな。
どの月に死んだって屁理屈をこねて現実を捻じ曲げたくなるのだ。
無慈悲な現実を突きつけられた子供たちのささやかな抵抗。
悲しい強情。

ただそこにいるのは父親の死を受け入れたくはない子供たちだけなのだ。


テーマ:ノンフィクション - ジャンル:本・雑誌

深夜特急〈1〉香港・マカオ 深夜特急〈1〉香港・マカオ
沢木 耕太郎 (1994/03)
新潮社
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この人の本ってだいたい読んでいる気がするな。
ただノンフィクションがすきなのか、この人の熱を持ったような文体がすきなのか、どうなんだろう。
あまり考えたことなかったな。



はじめて読んだのは『深夜特急』。
大学進学で東京へ出てくる直前に読みはじめたのが最初だ。

よく聞く話に、「本には読むのにふさわしい年齢なり時期がある」ってのがある。
一概にこうとばかりは言えないと思うのだが、この『深夜特急』に関して言えばまさに読むにふさわしい時期に読んだ本、と思えてならない。
あのときに読んで良かった、と思える本だ。

その一字一字が熱をおび、読み手に旅の臨場感を伝える。
それが新しい環境で生活を始めた十代の終わりには、まったくぴったりとはまった。
どこを見ても、どこへ行っても、なにもかもが新鮮で目新しく、不安だったあの頃。
しかし、吹けば飛んでしまうような存在の軽さ、心細さ、それが妙に身軽に感じられたのも事実だ。
日本語の通じない国へ旅をしたとき感じる幸福な孤独感にそれはとてもよく似ていた。

自分がどこにも属していない、そんな気持ちをぶらさげながらはじめた生活は、徐々にゆったりとした日常へと変化し、自分の立ち位置を見定めたときに強行な日程で進む旅ではなくなる。
その過程を過ごす間、ずっと傍らにあった『深夜特急』は<旅>の道連れであったように思うな。
ひりひりとしたできたての傷口のような文章は熱を持ち、<旅>をはじめたばかりの頼りない私を引っ張ってくれていたように思う。
それはとても心強く、確かなものだった。



学校なり、仕事なり、なにかに属してしまったときに感じる息苦しさはやがて薄れて日常になるだろう。
しかし旅は死ぬまで続くのだ。
その旅が穏やかなものになるか、激しいものになるのかなど誰にも分からない。
ただ、この『深夜特急』を読んでいたあの頃、
途中で熱を冷ますようにして本から顔を上げたときに感じた冷たい空気。
あのすぅっと冷静になる感覚をいつまでも持ち続けていたいと強く思う。
あの空気こそが私の旅になにより必要な情熱であるように思うから。


テーマ:忘れられない本 - ジャンル:本・雑誌

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無節操な本読みです。
たぶん口が悪いです。

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